山登軍口座の運用から見えた新たな課題
山登軍口座(チームで共有している自分専用の運用口座)が今年三度目の破綻を迎えた。
環境認識に基づいてエントリーとエグジットを繰り返し、そのプロセスを分析してきたが、やはり環境認識だけでは**「お金を稼ぐ手段」**としては不十分であることが明確になった。
特に、波動の動きにアジャストさせたトレードを行う場合、相場は生き物であり、人の欲と恐怖が”傾向”を生み出すことを無視しては、実際の収益化に結びつかない。
この問題を深掘りする中で、ある決定的な発見に至った。
環境認識とエントリーだけでは不十分な理由
環境認識ができ、エントリーのタイミングをある程度捉えられるようになったとしても、想定外の動きによって**「教科書的なシナリオ」は崩れる**。
これはバックテストや検証段階でも確認できていたエラーだが、実際にトレードを繰り返す中で、想定外の動きによる損失を「受け入れるべきもの」として片付けるのは正しいのか?
それとも、より精密なアプローチが可能なのか?
その答えが、「傾向」にあると気づいた。
「傾向」を加味することで生きたシナリオを想定できる
今回のゴールドドル(XAU/USD)の上昇トレンドを観察していると、**幾度にもわたる「行き過ぎ」**が発生していた。
これは、環境認識だけではなく、実際の相場の「傾向」を捉えることで初めて見えてくるものだ。
この傾向を加味することで、静的な検証データではなく、リアルタイムの「生きたシナリオ」を構築できるという確信に至った。
つまり、バックテストでは基本的な構造を明らかにし、リアルトレードでは「傾向」を組み込むことで、より適応性の高いトレーディングが可能になる。
傾向を察知する鍵は「相似」にある
では、「傾向」をどのように察知するのか?
その答えは**「相似」**にあった。
これまでの研究で、波動は9つの段階によって成立することが明らかになっている。
そして、一つの波動内で発生した「傾向」は、同じ波動の他の段階にも投影される。
つまり、「傾向」もまた相似する という仮説が正しければ、一つの波動の局面で生じた「傾向」は、他の時間軸の波動にも影響を与えることになる。
例えば:
- 長期波動の4波で「行き過ぎ」が起これば、短期波動にもその傾向が現れる。
- 短期波動の初動で確定的な行き過ぎが起これば、長期波動にも波及する。
この現象は、まさに「バタフライエフェクト」と同じ構造を持つ。
小さな波動の変化が、より大きな波動に影響を与えるという考え方だ。
AI時代のトレーディングと「傾向」を考慮する意味
今後のトレードの世界では、AIが市場に参戦し、システムトレードが主流になる。
その中で、人間のトレーダーが生き残るためには、AIにできない「感覚的な適応能力」を活かす必要がある。
実際、自分自身の過去のパフォーマンスを振り返ると、最も大きな利益を出した時期もまた、ある種の「傾向」にフィットしていたことがわかった。
つまり、これまでのトレードの成功も「偶然の最適化」にすぎず、もし違う傾向が相場に出ていたら、同じ結果にはならなかった可能性が高い。
**「何かが足りない」**という感覚を持ち続けてきたのは、この本質的な要素を掴めていなかったからだ。
しかし今回、「傾向」と「相似」によるシナリオ構築の発見によって、その不足を補うための手がかりを得ることができた。
トレーディングの未来と新たなアプローチ
この発見により、「聖杯が存在しない」理由が明確になった。
相場は生き物であり、固定化されたトレーディング手法では適応しきれない。
「生きたシナリオ」を想定し、相場の状況理解と変化を受け入れる柔軟性がなければ、生き残ることは不可能である。
これを裏返せば、「傾向」を適切に抽出し、対策を施すことで、トレードに「確実性」を持ち込むことができる。
これは、相場の本質に基づいたアプローチであり、FXトレードに新たな進化をもたらすものだ。
投機市場では、一人の力でも大きな影響を与えることが可能である。
この新たなアプローチを確立し、トレーディングの未来を切り拓いていく。
結論:生きたトレードを実現するために
今回の発見は、陰陽五行波動論に基づくトレーディングをアクティベートする上で、**「必要不可欠なもの」**と言える。
今後は、このアプローチを実践し、トレードの確実性をさらに高めていく。
FXトレーディングの本質は、単なる勝率の追求ではなく、
「相場の傾向に適応し、対策を施し続けること」 にある。
この発見をもとに、さらに深く探求し、トレードの新たな可能性を切り拓いていく。