エリオット波動論では、「ほとんどの衝撃波にはひとつの延長波が含まれ、3つのアクション波(1・3・5波)のうちどれか1つだけが延長する」 とされています。
この「延長波」は、通常の推進波のカウントである5波を超えて9波になることを意味し、エネルギーの過剰な放出 を示唆します。
また、3波が最も長くなることが多い というエリオット波動論の原則と、「延長波がどこかに発生すること」は別の話であり、
「3波が最も長くなる上で、さらに延長波が重なることもある」 という可能性も考慮する必要があります。
この「延長波」が発生する根拠を、陰陽五行波動論の「新東境界線」の概念と結びつけて考察していきます。
1. 「延長波」とは何か?
延長波が発生すると、通常の「1・3・5」の推進波のいずれかが9波動の形態を取ることになります。
延長波には以下の特徴があります:
- 1波・3波・5波のいずれかが延長する
- 延長波が生じると、通常の「5波動構造」ではなく「9波動構造」となる
- 3波が最も長くなることが多いが、それとは別に1波や5波で延長波が発生することもある
- 3波の中で延長波が発生することもあり、その場合、最も長い波動となる
この「延長波」の発生メカニズムを陰陽五行波動論の視点から捉えると、新東境界線の影響が関与している可能性が見えてきます。
2. 陰陽五行波動論の「新東境界線」と延長波の関係
① 延長波が発生する背景
陰陽五行波動論において、新東境界線は、時間軸におけるエネルギー転換点であり、推進波の形成に影響を与えるポイント です。
これを考慮すると、延長波が発生する波動は、新東境界線に強く影響されている可能性がある ことが示唆されます。
たとえば:
- 短期の3波が延長する場合、長期の零細波のエネルギーが強く関与している
- 短期の1波や5波が延長する場合も、それぞれ長期の零細波が影響している可能性がある
- 3波が最も長くなることが多いのは、新東境界線の影響を最も強く受けやすいからである可能性がある
② 新東境界線が延長波に与える影響
新東境界線を超える推進波は、それまでの波動エネルギーとは異なる時間軸の影響を受けるため、
通常の5波動カウントのままでは収まらず、結果として9波動の形で展開する可能性があります。
この観点から考えると、エリオット波動論の「延長波」は、
陰陽五行波動論における「新東境界線によってエネルギー転換が起こるポイント」が、特定の推進波に影響を与えることによって発生する
と解釈できるのではないかと考えられます。
3. 3波の延長と、新東境界線の関係
エリオット波動論では「3波が最も長くなることが多い」とされますが、それは「延長波が必ず3波に発生する」という意味ではありません。
むしろ、3波が長くなること自体は、市場の性質として「最もトレンド方向に勢いが出やすい」からであり、「延長波が3波に発生すること」とは別の話 です。
しかし、3波に延長波が発生しやすいのは、以下の要因によると考えられます:
- 3波は市場参加者が「トレンドを認識し、勢いがつく」タイミングであり、出来高が増加しやすい
- 新東境界線を超える動きが3波で発生しやすい(=長期の零細波に対応している)
- その結果、3波の延長が発生することで、通常の5波ではなく9波となるケースが多くなる
このように、新東境界線と3波の延長には明確な相関があると考えられます。
4. 結論
エリオット波動論における「延長波」は、陰陽五行波動論の視点から考えると、
「新東境界線をまたぐ波動において、エネルギーの転換が発生することで、通常の5波動ではなく9波動の形態になる」 という現象と考えられます。
また、
- 3波が最も長くなるのは、市場の性質としてトレンドが加速しやすいから
- 3波に加えて延長波が発生すると、通常の5波ではなく9波となる
- 新東境界線がどの波に影響するかによって、1波・3波・5波のどこに延長波が発生するかが決まる
という結論が導き出せます。
今後の検証として、
- 新東境界線を超えた波動が延長波になるケースがどれくらいあるか?
- 3波の延長と、新東境界線の関係性がどの程度の相関を持つか?
- 延長波がどの推進波に発生するかを、新東境界線の位置から予測できるか?
これらを分析することで、エリオット波動論と陰陽五行波動論のさらなる統合が可能になると考えます。
この視点は、「延長波の発生がなぜ特定の波動に限定されるのか?」というエリオット波動論の未解決の部分に新たな光を当てるものであり、
トレード戦略の精度をさらに向上させる鍵となる可能性があります。