※本投稿は《世界構造と通貨再編》シリーズ【第3弾】としてお届けしています。
後続または前回の記事と合わせて読むことで、現在の世界経済の流れを立体的に捉えられる内容となっています。
🔻【戦略仮説】“安全資産としての金”を、トランプは“敢えて指定した”のではないか?
先日の投稿でも触れた通り、現在の米国経済・通貨政策の動向には、異様なまでの構造的揺れと、仕組まれた可能性すら感じさせる予兆が見え始めています。
その核心のひとつにあるのが、
「なぜ、今あえてトランプ氏は“金”を米国の安全資産と位置づけたのか?」
という問いです。
🧠 仮説:あえて“神話”を浮き彫りにする戦略
金は、人類が何千年も信じてきた「絶対的な価値」の象徴です。
それをトランプ氏が「安全資産」として改めて提示した、というのは──
本当に、金を守るためだったのでしょうか?
それとも……
「それが本当に安全か、いま一度確かめてみよう」
──そう世界に問いかける“カマシ”だったのではないか?
という仮説が浮かびます。
🔎 根拠①:パウエルへの圧力と“仕切り直し”の予兆
トランプ大統領は2025年4月、FRBのジェローム・パウエル議長に対し、利下げを拒む姿勢に強い不満を表明。
「解任が待ちきれない」と公言し、事実上の退任圧力をかけました。
▶︎出典: The Guardian / Trump and Powell
この一件は、単なる金利政策の問題ではなく、
**FRBのガバナンス自体を再構築しようとする“意図的な揺さぶり”**とも読み取れます。
🔎 根拠②:米金保管庫への監査要求が“セットで進行”
さらに同時期、トランプ氏を含む複数の政治家(ランド・ポール氏含む)やイーロン・マスク氏が、
米金保管庫(特にフォートノックス)に対する監査を要求。
▶︎出典: PBS News / Audit Gold Reserves
ここで興味深いのは:
- 金の安全性を公に担保する前提で“金があること”を確認しようとする流れ
- しかし実際には、「存在しない可能性がある」ことを**知った上での“釣り出し”**とも取れる展開
💣 「金に注目を集める」→「矛盾が露呈する」→「信頼が崩れる」構図
この一連の流れを意図的に設計していたとすれば──
- 金を「安全資産」として称揚(信仰心を煽る)
- 同時に、「その安全性を裏付けるために、監査をしよう」という名目で保管の真偽に疑念を向けさせる
- → もし虚偽が発覚すれば、「信頼の裏切り」として市場心理に深刻な影響
これは、いわば“価値の神話に矛盾を注ぎ込み、市場に信頼の再編を強いる”という、
構造的な価値転換のためのショック療法と考えることもできます。
🧬 金の次に信頼されるのは、どこか?
前回の投稿でも解説した通り、
金の「劣化しない/希少/トレーサブル」という3要素を、最も高精度で継承しているのが**BTC(ビットコイン)**です。
仮に金の信頼が揺らいだ時──
その資金は一斉に、“透明で制限された信頼の器”であるBTCに流れ込むでしょう。
その時、BTCの価格が**「爆発的に上がる」だけではなく、「底が抜けない価格帯が形成される」**ことは、もはや必然。
🧭 トランプ氏の動きは、「矛盾を可視化する誘導」か?
以上の流れから見えるのは、
トランプ氏の真意が、「金を守る」ではなく──
「金を“崩壊させるための矛盾”を、あえて顕在化させた」
という戦略仮説です。
もしそれが真実ならば、
“安全資産としての金の指定”は、信頼移動を意図した壮大な布石だったことになります。
📝まとめ
- 金の安全性を改めて強調する動きと、その直後に起きる監査要求の流れ
- FRB・金・ドル体制という“旧来の信頼構造”を揺るがす布石
- BTCという“新たな信頼の器”への布石
- 全てが繋がるタイミングで、あえて“金を持ち上げた”という、戦略的演出
これらを総合すると、
トランプ氏の動きは「価値と信頼の再編劇の幕開け」とも見えてきます。