1. はじめに
エリオット波動論は、相場の価格変動がフラクタル構造を持つことを示し、特定の波のパターンが繰り返されることを提唱しています。一方、陰陽五行波動論では、波動の勢いと構造を主波・副次波・零細波の3層に分けて捉え、新東境界線を基準にした波動の分布を分析する方法を採用しています。
今回の発見では、エリオット波動論の波の階層構造と陰陽五行波動論の波動の分類が一致していることが明らかになりました。この統合的視点により、相場分析の精度が飛躍的に向上する可能性があります。
2. エリオット波動論の波のサイクルと陰陽五行波動論の対応関係
エリオット波動論では、各段階の波は以下のように分類されています。
エリオット波動論 | 陰陽五行波動論 |
---|---|
グランドスーパーサイクル | 超長期の主波 |
スーパーサイクル | 超長期の副次波 |
サイクル | 超長期の零細波(新東境界線) |
プライマリー | 長期の主波 |
インターミーディエット | 長期の副次波 |
マイナー | 長期の零細波(新東境界線) |
ミニュット | 短期の主波 |
ミニュエット | 短期の副次波 |
サブミニュエット | 短期の零細波(新東境界線) |
この一致は、エリオット波動論の時間軸のフラクタル構造が、陰陽五行波動論の階層的な波動の仕組みと合致していることを示唆しています。
3. 新東境界線の意義と応用
新東境界線は、異なる時間軸の波動が切り替わるポイントを示します。
- 超長期と長期の間 → サイクルレベルの新東境界線
- 長期と短期の間 → マイナーレベルの新東境界線
- 短期と超短期の間 → サブミニュエットレベルの新東境界線
この概念を活用することで、
- 各時間軸の波動の流れを正確に把握
- 波動の転換点を明確に特定
- フラクタルな視点で市場を分析 することが可能になります。
4. 相場分析への応用:時間軸を超えた波動の把握
今回の発見により、
- 超長期から短期までの波動の位置付けが明確化
- 新東境界線を活用した時間軸の切り替えが可能
- 波動の階層ごとの役割が明確になり、適切なトレード戦略の構築が可能
例えば、
- 短期でトレードする際も、長期の主波を意識することで精度を向上させる
- 長期の主波が確定するタイミングを短期の波動で判断する
このように、時間軸をまたいだ波動の把握が可能になります。
5. まとめと今後の展望
今回の発見は、エリオット波動論と陰陽五行波動論が同じ波動の原則を共有していることを示唆しており、 フラクタル構造を用いたより精緻な市場分析の可能性を広げるものです。
今後の検証ポイントとしては、
- 各時間軸での波動の展開パターンの詳細な分析
- 新東境界線を活用したエントリー・エグジット戦略の確立
- 出来高との相関分析を通じた波動の確認
これらを進めることで、トレードの精度を一層高めることができるでしょう。
エリオット波動論と陰陽五行波動論の融合によって、新たな市場の見方が開ける。今後の発展に期待したい。